香港
2016年4月、澤村徹が香港をオールドレンズで撮影した作品群です。香港の4月はいわゆる雨期ですが、かすかな光をかき集め、印象的な瞬間を捉えています。この写真を撮った場所はもちろん、それ以外にも魅力的なロケーションにご案内します。

尖沙咀(チムサーチョイ)から香港島を望む。ズマリットの穏やかなトーンが、対岸に霞むビル群をうまく捉えてくれる。

香港と言えば、道路の上の埋め尽くす看板がおなじみだ。新旧色々な看板があるが、オールドレンズなら古い看板を狙って撮りたい。

アパートメントの底から空を見上げる。うっすらと射すフレアを見て、もっとフレアの出るレンズでも良かったなとかすかに後悔が過ぎる。

地震の少ない香港は、古いビルがいつまでも残り、新しいビルと同居する。キレの良い広角レンズがほしくなる。

北角(ノースポイント)の市場を歩く。道の奥からトリムが迫ってくるが、誰も頓着しない。日本で言えば都電の前を横切るようなもの。度肝を抜かれる光景だ。

益昌大廈は映画「トランスフォーマー」のロケ地として有名な巨大アパートメントだ。どことなく九龍城の面影も見て取れる。

香港島と本土を結ぶスターフェリー。100年以上の歴史を誇り、レトロなデザインが写欲を刺激する。

香港の夜は色とりどりのネオンが灯る。大口径オールドレンズの開放で夜スナップを楽しもう。

埋め立て地に新たな高層ビルが建設されていく。新旧混在する町並みがダイナミックだ。

日本と比べ、香港は人を写し込んだスナップが撮りやすい。「Can I Take a picture of you ?」とひと声かけ、人物スナップを楽しみたい。

下町の旺角(モンコック)は夜の訪れとももにますます活気を増す。その熱気を捉えるつもりでシャッターを切る。

雨後、光の階段が下りてきた。ズマリットは絞り込んでも柔らかさがあり、そうした描写が光の営みをていねいに捉えてくれる。
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